突き指の適切な対処法をわかりやすく!骨折との見分け方や受診の目安

突き指の適切な対処法をわかりやすく!骨折との見分け方や受診の目安

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突き指はボール等で指先が反り返って起きる急性外傷で、多くは関節や靱帯の捻挫として認識されています。適切に対処すれば数日〜数週で改善しますが、骨折・脱臼や腱断裂が潜むこともあります。この記事では、突き指の正しい対処法(指輪を外す・冷却・挙上・必要な圧迫)、やってはいけない対処、骨折との見分け方(変形、強い痛み、しびれ・青白さ、指先が伸ばせない等)、受診の目安、家庭でのケアと復帰の考え方までを、初めての人にもわかりやすく整理します。

目次

そもそも突き指とは?

突き指はボールなどで指先が反り返り、PIP関節を中心に靱帯や関節包、掌側板を痛めるいわゆる捻挫として認識されています。そのため学校での体育の授業などでもよく見られ、馴染みの深いケガの一つです。骨折や腱断裂を伴わないケースは保存療法で改善しますが、腫れや痛みが落ち着く前から無理をすると可動域制限や変形が残ることがありますので十分に注意する必要があります。早期は腫れを抑え、痛みが和らいだら段階的に動かす方針が大切です。

応急処置の対処法

受傷後の応急処置として安静、冷却、圧迫、挙上を揃えると腫脹と疼痛が抑えられます。突き指の対処の基本として、氷や保冷剤はタオルで包み、10〜15分を1〜2時間おきに繰り返します。包帯やテーピングで軽く圧をかけ、心臓より高い位置で休ませると効果的です。初期の固定は副木か隣指とのバディテープが安全。直肌に長時間の氷や強い圧迫は避け、循環障害に注意します。

一方で痛い指を強く引っ張る、ボキッと鳴らす、早期から無理なストレッチを行う、長時間温めるのは悪化のもとです。外れない指輪を力でこじるのも危険で、まず冷却と挙上、石けん水やワセリンで潤滑して試み、無理なら救急で指輪の切断対応を依頼します。

骨折や脱臼との見分け方

関節の明らかな変形や位置のずれ、強い腫れや皮下出血、触れなくても激痛が続く、全く動かせない、受傷時に「ボキッ」という音がしたという場合には要注意です。また指先が冷たく青白い、しびれが出るといった所見の場合も骨折や脱臼が疑われます。爪の下の出血や裂創、骨端線が未熟な小児の怪我も見逃せません。これらの症状の詳細な評価にはX線評価が必要で、少しでも疑わしい兆候が見られる場合には早期受診をすることが求められます。

受診の目安

突き指の受傷後の対処後にも、次のいずれかに当てはまる場合は、自己判断で様子見をせず整形外科へ行くことをおすすめします。一つ目は明らかな変形・関節が戻らない、もしくは受傷時に「ボキッ」と音がした場合です。また突き指部分の強い痛み・腫れ・皮下出血でほとんど動かせないといった症状も受診の目安の一つです。さらに指先が自力で伸ばせない(マレットフィンガー疑い)、しびれ・青白さ・冷感など循環・神経の異常、傷や爪床損傷を伴う場合も受診の基準になります。いずれの症状の場合であっても、症状が気になる場合には整形外科への受診を早めに行いましょう。

マレットフィンガーとは?(突き指で疑うサイン)

マレットフィンガー(槌指)は、指先の第3関節(DIP)に付く伸筋腱の断裂、または腱付着部の骨片剥離で起こり、指先を自力で伸ばせなくなる外傷です。ボールが当たって先端が急に曲がる突き指で発生しやすく、指先が垂れて戻らない場合や、DIPだけが曲がり能動的伸展が不能(他人に伸ばしてもらえば伸びる)、DIP背側の圧痛・腫れ・皮下出血が生じている場合、受傷時の「プチッ」という感覚が生じた場合には要注意です。治療はDIP完全伸展位での連続固定が原則になります(骨性約6週、軟部約8週)。

自宅でのケア方法

突き指をした場合には、最初の2〜3日は冷却と挙上による対処を中心に行い、夜間もできるだけ高く保ちます。痛みにはアセトアミノフェンなどの鎮痛薬が有効ですが、持病や内服がある人は用量・禁忌を確認してください。腫れが引いてきたら痛みの出ない範囲でゆっくり曲げ伸ばしを始め、こわばりを予防します。完全固定を長引かせず、少しずつ可動域を取り戻します。病院に行くまでもない症状の場合には上記の手順に則って自宅でケアするようにしましょう。

やってはいけない対応

突き指の際に痛い指を強く引っ張る、ボキッと鳴らす、早期から無理なストレッチを行う、長時間温めるのは悪化の原因になるのでやめるようにしましょう。また外れない指輪を力でこじるのも危険で、まず冷却と挙上、石けん水やワセリンで潤滑して試み、無理なら救急で切断対応を依頼します。さらに自己流の固定で血行を妨げ、痛み止めで無理をして動かすことも避けるようにしましょう。

テーピングのコツ

突き指に対するテーピングについては、隣り合う健康な指に2カ所(関節の上下)でテープを巻き、指間に薄いガーゼを挟んで汗や皮膚トラブルを防ぐようにしましょう。テーピングをする際のポイントは強く縛らず、血行が保たれる張力で一体化させるのが重要です。なお入浴やリハの際は外して清潔を保ち、乾燥後に巻き直すようにしましょう。マレット指の場合にはDIP完全伸展の専用固定が必要で、バディテープのみでは不十分なので要注意です。

復帰の目安

突き指後の復帰の目安として、軽い捻挫は数日〜2週間で日常動作へ戻れますが、スポーツ復帰は痛みと腫れがほぼ消え、握力と可動域の左右差が小さくなってから段階的に行います。当面は先述のバディテープで保護し、十分なウォームアップと把持筋のトレーニングを取り入れましょう。競技中での突き指の場合には、ボールのサイズや受け方を見直すなどの競技のやり方自体を変えることも再発予防に有効です。スポーツ復帰を悩む場合には一度整形外科に相談するのも良いでしょう。

まとめ

スポーツをしている場合には突き指はよく遭遇するため、その対処法については十分に留意しておく必要があります。単に突き指と侮るのではなく、しっかりと対策を理解して対処するようにしましょう。早期の適切な対処をすることで、競技復帰までの時間も短くできます。ただ明らかに骨折や脱臼が疑われるような症状が出ている場合には無理せずに医療機関への受診をするようにしましょう。

スニッピー
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