Sleepagotchi(スリーパゴッチ)のホワイトペーパーを理解しやすく和訳しました。
本家のホワイトペーパーが更新され次第、この記事も適時更新しますので、ぜひ参考にして下さい。
Sleepagotchi(スリーパゴッチ)とは?
スリーパゴッチは、健康的な睡眠習慣を提供するためのアプリ。
毎朝NFTを1つ獲得でき、睡眠の質が良ければさらにもう1つのNFTが獲得できます。
就寝時刻と起床時刻の目標を設定し、その目標と実際の睡眠の近さに応じて、様々なレベルの報酬を獲得できます。
スリーパゴッチユーザーは、メタルームと呼ばれる仮想寝室を作成します。
メタルーム内の家具やキャラクターなどのアイテムはNFTで構成され、他のユーザーと交換する事が可能。
それぞれのNFTには、様々な特性や強さがあります。
より強いNFTを保有しているユーザーほど、多くのSHEEPトークンが獲得できる仕組みです。
睡眠の質は、iOSのヘルスケアアプリで測定します。
- Apple Watch
- WHOOP
- Fitbit
- Oura ring
などのウェアラブル端末を用いると、より詳細な睡眠情報を得ることが可能。
ただし、ウェアラブル端末を持っていないユーザーでも、iOSに”スリープモード”が搭載されていれば、トークンを獲得することができます(Andoroid版も実装予定)。
スリーパゴッチは、健康的な睡眠習慣をゲーム化することで、トレーディングカードゲーム的なアプリを目指しています。
つまり、「Play 2 Earn」と言うより「Play & Own」に近いゲームを実現します。
アプリのメカニズム
報酬
スリーパゴッチで獲得できる報酬は、NFTとSHEEPトークン。
持続的な睡眠目標を達成すると獲得できます。
また、就寝時刻と起床時刻を設定し、実際の睡眠と近いほど報酬が増加します。
■SHEEPトークン
スリーパゴッチの”ソフトカーレンシー”。
SHEEPトークンは毎晩稼ぐことができ、ウォレットに送られます。
SHEEPトークンの獲得量を定める3つ要素:
- 睡眠時間(目標時間に達すると報酬が最大となる。)
- 目標の就寝時刻と起床時刻への近さ
- メタルーム内のNFTアイテム
■NFTアイテムとキャラクター
NFTは異なるレアリティや能力を持ち、ユーザー同士で交換が可能。
毎朝、ランダムなNFTが入っている”ナイトボックス”を獲得できます。
目標の睡眠時刻に近いユーザーは、レアリティの高い”ナイトボックス”を獲得できる確率が高まります。
睡眠記録やアプリへのログインを数日間連続で行うと、まれに追加の”ナイトボックス”を獲得できます。
なお、未開封の”ナイトボックス”を保有できる数に上限があります。
αテストでは、睡眠を計測するために、Apple Watchなどのウェアラブル端末を用います。
ウェアラブル端末を持っていないユーザーでも、iOSの”スリープモード”があれば報酬を獲得することはできます。
ただし、iOSの”スリープモードでは、適切な睡眠の質を測れないので、ウェアラブル端末を持っているユーザーに比べ、わずかに報酬が落ちます。
また、iOSのヘルスケアアプリで睡眠データを手動で入力する行為は、不正防止の観点から報酬の対象外となります。
メタルームとNFTアイテム
メタルーム内のアイテムは、全てNFTで構成されます。
これらのアイテムは集めることができ、メタルーム内アイテムの入れ替え交えが可能。
また、マーケットプレイス上で、他のユーザーと交換することもできます。
NFTのレベルアップ
それぞれのNFTにはLevel 1 〜 7までのレベルが設定されています。
また、ナイトボックス内のNFTは全てLevel1です。
レベルを上げると、「パワー」、「ラック」、「スーパーアトリビュート」が増加します。
NFTのレベルを上げるには、同じType(タイプ)、Model(モデル)、Level(レベル)のアイテムを2つ組み合わせます。
2つのアイテムを組み合わせると、片方がバーンされ、もう片方のレベルが上がる仕組みです。
また、NFTのレベルを上げるにはSHEEPトークンが必要になります。
特定のレベルのNFTを入手するためにバーンされるLevel 1のNFTの総数は次の式で計算できます。
例えば、Level 7のNFTを手に入れるためには、63体のLevel 1NFTをバーンする必要があります。
下の表は、各レベルのNFTを作成するのに必要なLevel 1NFTの数を示しています。
レベル | バーンされるLevel 1NFTの数 |
Level 1 | 0 |
Level 2 | 1 |
Level 3 | 3 |
Level 4 | 7 |
Level 5 | 15 |
Level 6 | 31 |
Level 7 | 63 |
NFTキャラクター
NFTキャラクターはαテスト終了後、β版からリリースされます。
SHEEPトークンを稼ぐためには、NFTキャラクターが必要です。
NFTキャラクターは、「パワー」、「ラック」、「レベル」のような特性は持ちません。
NFTキャラクターが生まれる3つのパターン:
- ナイトボックス
- 2体のキャラクターのブリード
- 新規ユーザーがもらえるベースNFTキャラクター(ベースNFTキャラクターはブリードできない)
ナイトボックスからのNFTキャラクターのドロップは非常にまれです。
ほとんどのNFTキャラクターは、ブリードにより生まれます。
αテスト終了後、アプリのローンチに向けて10,000体の”オリジン”キャラクターがリリースされます。
この10,000体のオリジンは、αテストで最もアクティブなユーザーやコミュニティメンバー、またはマーケットで販売される予定です。
トークノミクス
トークン報酬システム
:Eye(アイ)”
トークンの報酬額は、以下のようなシステムで決まります。
(報酬額) = (睡眠の持続時間) × (デルタ報酬)
睡眠の持続時間:ベースとなる報酬
デルタ報酬:目標の就寝時刻・起床時刻に対する実際との差異。
ユーザーは、目標の就寝時刻と起床時刻を設定します。
報酬はユーザーごとに設定された目標の就寝時刻・起床時刻に応じて、計算されます。
睡眠の持続時間
睡眠時間が長いほど、多くのSHEEPトークンを獲得できます。
例えば、睡眠時間を8時間に設定しているユーザーは、4時間に設定しているユーザーに比べ1.5倍のトークンを稼ぐ事ができます。
ただし、目標の起床時間に達した場合、稼ぎはストップします。
睡眠時間とトークンの獲得倍率の関係は、以下の数式とグラフに示しています。
メタルーム内の全てのNFTアイテムは「パワー」を持ち、その合計値で稼げるトークンの量が決まります。
また、目標の睡眠時間より実際の睡眠時間が短かった場合、その分に比例してトークンの獲得量が減少します。
デルタ報酬
下のグラフは、目標の就寝時刻・起床時刻と実際の睡眠の差異に応じたデルタ報酬ボーナスによる倍率を示してます。
倍率の値は、中心から対称的に広がっていることから「目」の形を形成しています。
目標の就寝時刻を正しく守った場合報酬は、目標の起床時刻を正しく守った報酬と比べ、高く設定されています。
これは、以下のような科学的根拠によるものです。
UCバークレー校のマット・ウォーカー教授は、”Wye We Sleep”の著者として、人間の体には既にアラームが備わっており、目覚まし時計無しでも起床できると提唱しています。
目覚まし時計は、血圧、コルチゾール、アドレナリンの急上昇を引き起こす原因となります。
ウォーカー教授は、就寝の1時間前にアラームを設定し、睡眠を促すことを推奨しています。
以上の研究から、スリーパゴッチでは起床時刻より就寝時刻を守ることで報酬を高くしています。
また、起床時刻より就寝時刻の方がコントロールしやすいのも事実。
長期的には、機械学習によって個人の睡眠の調整が可能となるでしょう。
目標の就寝時刻・起床時刻の変更
目標時刻の変更は何度でも可能ですが、反映されるまでに2日かかります。
例えば、就寝時刻を23:00から24:00に変更した場合、変更後最初の2日間は23:00の就寝時刻が反映されます。
週末の設定
目標の就寝時刻・起床時刻を破っても良い日を週に2日まで選択可能。
通常、週末休み(金曜日の夜と土曜日の夜)に設定することになると思います。
選択した日のデルタ報酬の倍率は自動的に1になります。
ウェアラブル端末ボーナス
αテスト版のスリーパゴッチでは、iOSのヘルスケアアプリから睡眠データを得ています。
NFT報酬システム
:ナイトボックスとストリーク
ナイトボックスを獲得できる2つのアクション:
- 起床後にアプリを開き、ナイトボックスを獲得する
- 睡眠ストリーク
ナイトボックス
睡眠が記録されると、報酬としてナイトボックスを獲得できます。
メタルームにあるアイテムの「ラック」特性によって、特定のレアリティを持つナイトボックスを獲得できる確率が決まります。
下のグラフは、「ラック」のレベルに応じた、ナイトボックスのレアリティごとのドロップ率を示します。
なお、実際の「ラック」特性は小数点以下2桁までの値を持ち、Gradientによって勾配がかかります。
さらに、トークン報酬システム”Eye(アイ)”のデルタ報酬において、倍率が2となった場合、100%の確率でナイトボックスがドロップします。
一方、倍率が1.5の場合は、ナイトボックスのドロップ率が50%です。
睡眠ストリーク
ストリークは、毎日4時間以上の睡眠を継続すると達成し、追加特典が付与されます。
例えば、7日連続で4時間以上の睡眠をした場合のストリークは7です。
ストリークを貯めると、高いレアリティナイトボックスがドロップする確率が高まったり、ドロップするナイトボックス自体の数が増える確率が高まります。
以下の表は、ストリークと高いレアリティのナイトボックスがドロップする確率上昇度の関係を示しています。
ストリーク | ナイトボックス報酬 |
3 | Rare ×1倍 |
7 | Rare ×2倍 |
14 | Rare ×3倍 |
30 | Super ×1倍 |
50 | Super ×2倍 |
75 | Myth ×1倍 |
100 | Secret ×1倍 |
125 | Rare ×3倍, Super ×1倍 |
150 | Myth ×1倍 |
175 | Super ×1倍 |
200 | Secret ×2倍 |
225 | Super ×3倍 |
250 | Super ×3倍 |
275 | Myth ×1倍 |
300 | Secret ×3倍 |
325 | Rare ×3倍 |
350 | Super ×3倍 |
365 | Myth ×2倍, Secret ×2倍 |
365+ | アナウンス予定 |
ナイトボックス内のNFTアイテム
ナイトボックスのレアリティは、6段階。
レアリティが高いほど、レア度の高いなNFTが入っている確率が高まります。
以下の表は、ナイトボックスのレアリティごとに、NFTアイテムのドロップ率を示しています。
インフレ・デフレダイナミクス
“X-to-earn”ゲームを長期間持続させるためには、資産の”インフレ”と”デフレ”のバランスを保つ必要があります。
スリーパゴッチでは、アプリ内資産の数量をコントロールするために、複数の仕組みを導入しています。
NFTアイテムが増加する2つポイント:
- 報酬・ストリークで獲得できるナイトボックス
- チャレンジで獲得できるナイトボックス
→定期・不定期開催のチャレンジを達成すると報酬としてナイトボックスが獲得できます。
NFTアイテムが減少する2つのポイント:
- NFTアイテムのレベルアップ
- NFTのバーン
→NFTをバーンすると新規のSHEEPトークンが発行される。
SHEEPトークンが増加する2つポイント:
- 睡眠による報酬
- NFTのバーン
SHEEPトークンが減少する7つポイント:
- ナイトボックスの開封
- NFTアイテムのレベアップ
- チャレンジへの参加
- ソーシャルクラブ
- キャラクターのブリード
- ストリークの中断
→ストリークが途切れてしまった場合、SHEEPトークンを消費して復活できる。 - メタルームの掃除
→メタルームが散らかっていると、メタルーム内のNFTアイテムの効率が悪くなります。SHEEPトークンを消費してメタルームを掃除すると、効率が回復。
持続性
持続的なトークノミクスを実現するための3つの手段:
- インフレ・デフレのバランスを保つ(インフレ・デフレダイナミクス)
- ソフトペグ
- トークン需要保つ外部資本
「ソフトペグの実施」「トークン需要に対する外部資本」に関しては、αテスト終了後に導入予定です。
ソフトペグ
ソフトペグのモデル図を以下の図に示します。
スリーパゴッチでは、SHEEPトークンの価格に応じた「トークンバランス調整」と呼ばれる機能を実装する予定です。
SHEEPトークンの価格が$0.001になるとソフトペグが実施されます。
SHEEPトークンが$0.001を超えると「トークンバランス調整」の値は1以上になり、睡眠で獲得できるSHEEPトークンが増加します。
一方、SHEEPトークンの価格が$0.001を下回ると「トークンバランス調整」の値は1より減少します。
「トークンバランス調整」は、トークン価格に正比例する訳ではなく、価格の上昇率より低い値を取ります。
例えば、SHEEPトークンの価格が2倍になった場合「トークンバランス調整」の値は、2倍以下の値となります。
この価格調整により、過度のインフレやデフレを防ぐことが可能。
過剰なトークン発行によりインフレした「Play to earn」ゲームは、ゲームや経済圏に悪影響を及ぼします。
ソフトペグによりトークンの流通を最適化することで「ポンジスキームリスク」の低下を目指しています。
トークン需要を保つ外部資本
SHEEPトークンは、長期的なトークンの価値を支援する外部資本からの需要があります。
トークンの価値を支援する外部資本:
- ウェアラブル端末の販売会社
- スリーパゴッチのメタルームで自社のブランドを宣伝できる会社
- 健康的な睡眠を促進する保険会社
- スリーパゴッチを通じて、従業員に健康促進を提供する事業主。
スリーパゴッチが成長するにつれて、外部資本からのトークン需要がさらに高まるでしょう。
ソーシャルプレイ
リーダーボード
ユーザーは、次の4つの期間ごとにランク付けされます。
- 毎日(デイリー)
- 毎週(ウィークリー)
- 毎月(マンスリー)
- 常時(オールタイム)
αテスト版では、「常時(オールタイム)」で高いランクを獲得したユーザーに対し、特別報酬が与えられます。
αテスト版の特別報酬に関する詳細な情報については、後ほど説明します。
ソーシャルクラブ
詳細は、今後発表されます。
レアリティスコア
詳細は、今後発表されます。
チャレンジ
チャレンジは定期的または、不定期開催されます。
スリーパゴッチで開催されるチャレンジの例:
- 同じ種類のNFTを保有している。
- メタルーム内に特定のレベルのNFTアイテムを保有している。
- 7日連続でナイトボックスを開封する。
- メタルーム内のアイテムを3つアップグレードする。
- 友達を招待する。
- マーケットプレイスでNFTアイテムを売却する。
- マーケットプレイスでNFTアイテムを購入する。
- キャラクターをブリードする。
- ソーシャルクラブに参加する。
- メタルーム内に同じカラーのNFTアイテムを複数保有する。
- ナイトボックスから特定のタイプのアイテムを入手する。
- 3日連続で2倍パーフェクトボーナスを獲得する。
αテスト報酬
αテストはiOでのみ実施されます。
αテストは10,000ユーザー限定で、試験的に行われます。
αテスト版終了後、参加ユーザーはSHEEPトークンの獲得量でランク付けされ、ランクに応じた報酬が獲得することが可能。
αテスト版でトップに輝いたユーザーには、NFTキャラクターとホワイトリストが与えられます。
“オリジン”NFTキャラクターは、10,000体の予定です。
スリーパゴッチでSHEEPトークンを稼ぐためには、NFTキャラクターが必要であり、ほとんどのNFTキャラクターは10,000体のオリジナルからミントされます。
新規ユーザーもベーシックNFTキャラクターを受け取れますが、このキャラクターはブリードできません。
また、NFTキャラクターとその子供は、ベーシックNFTより魅力的なデザインになる予定です。
ランク | 報酬 |
TOP3 (1〜3位) | アーティストと共同で”オリジン”NFTキャラクターをデザインできる。 |
TOP10 (4〜10位) | NFTアイテムの名前を決められる。 +以下全ての報酬 |
TOP100 (11〜100位) | “オリジン”キャラクター:3体 |
TOP500 (101〜500位) | “オリジン”キャラクター:2体 |
TOP1000(501〜1000位) | “オリジン”キャラクター:1体 |
TOP2000(1001〜2000位) | ホワイトリスト登録を1回分保証 |
3日以上アプリにログインされなかったαテスターは、新規ユーザーに機会を確保するため、除外されます。
将来的には、報酬をさらに階層化する予定です。
ブロックチェーン
使用するブロックチェーンに関しては、現在検討中。